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● ホーリーの「3時のケーキ」コーナーの目次

 

-犬を虐待した人の言い訳で「動物愛護法を知らなかった」という謎 - (2007/08/16)

 

最近は犬の虐待にまつわる報道がよく取り上げられるようになって来ました。つい先日は、飼っていた犬を虐待したとして「動物愛護法違反の罪」で逮捕された男が、そんな法律は見たことも聞いたこともないと言って逮捕の無効性を訴えていました。

動物愛護法は正式には「動物の愛護及び管理に関する法律」という名称で、第六章の罰則規定に以下のように記されています。

(1)愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
(2)愛護動物に対し、みだりに給餌又は給水をやめることにより衰弱させる等の虐待を行つた者は、五十万円以下の罰金に処する。
(3)護動物を遺棄した者は、五十万円以下の罰金に処する。

よほど継続的な悪質性がなければ実刑ということはありませんから、罰金の支払いを回避するために逮捕の無効性をアピールしたのでしょう。その虐待行為は法律以前の問題でもありますので、かばう人もいないのは当然ですが、法治国家を自認する国家の仕事としては何か片手落ちの感もします。

法治国家の大前提は、人々の言動を人の酌量によらず法律が律し法律がその責任を裁くことにあるのは言うまでもありません。人を殺害したら法で裁かれる、人に詐欺行為を働いたら法で裁かれる、こうした事は成人した人間なら誰でも充分知っている筈の常識として捉えられます。

そんな事は知らなかったと言っても刑が減刑されることはありませんし、知らないほうが非常識だと弾劾されるだけでしょう。例えば、東京の千代田区に制定された路上禁煙の条例を考えますと、すべての千代田区の路上のエリアに立て看板や告示がある訳ではありませんから、東京以外のエリアから来た人間が路上喫煙をした場合、100%罰金を課すことには実際上無理があります。しかし、知らなかったことを理由に罰則を逃れることはできないという矛盾もあります。

ここに建前論としての法治国家の脆弱さがあると思いませんか?民間企業では、契約の前に必ず契約条項の説明が義務付けられたりとの動きが拡がりつつありますが、国家ベースでの法律の徹底周知は一向に拡がりを見せません。せいぜい自動車免許を取得するさいの学科試験があるぐらいです。

法治国家を標榜するのであれば、大前提として法律の中身の周知徹底を図らなければ、片手落ちもいいところで、絵に描いた餅にしか過ぎません。「動物愛護法」に関していえば、ペットの売買の際に、売り手に動物愛護法の説明を義務付けるなどの対策が少なくとも必要です。あわせて、狂犬病の予防注射の際にも知らしめるチャンスがあります。 

 

 

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