● トップインデックス>煩悩とはつかず離れず

人は煩悩のかたまりです。いや命あるものはすべて煩悩のかたまりかも知れません。
「人がこころに思うことは誰もとめることはできない」これは映画「居酒屋兆治」でかみさん役の加藤登紀子が、兆治役の健さんにつぶやくセリフです。

煩悩をたちきることに、歴史上いくたの修験者がトライしてきました。きびしい修行をとおして煩悩から放たれた悟りを開くために、多くの高僧の血と汗が流されてきました。浄土真宗では、煩悩をたちきるのではなく、自分がいかに煩悩にまみれた人間であるかを知ることこそが大事であると説かれています。

鎌倉時代、親鸞聖人が念仏宗としてひろめられた時に、禅宗など厳しい修行で現世での悟りをひらく宗派から、念仏を唱えるだけで浄土にいけるとは邪宗だと非難されましたが、それは不治の病の人に、病と戦って打ち負かせというに等しく、不治の病であれば、共存していくしか、方法はないのではないでしょうか。

高邁な理想郷をただ追いかけるのではなく、まず自分自身をよく知り、そこから見えてくるものをぞれぞれが見失わずに一歩一歩前に進んでいく、それしかないように思います。人の煩悩の強さはそれぞれです。生活していくなかで、今どの煩悩が頭をもたげようとしているか、注意深く観察しましょう。

 

 

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